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昨年11月、サンライズ出雲に乗って松江へ。松江は3度目ですが、前回からはかなりのブランクがあります(以前に来た時はブルートレインの出雲でした)。その間、松江城の天守閣は国宝に指定され話題になりましたが、今回の一番のお目当ては塩見縄手の武家屋敷。自分が好きな武家屋敷の一つです。3年がかりの大規模保存修理工事で2018年にリニューアルオープンしており、久々に行ってみたいと思っていました。
異例の出世で塩見縄手の名前の由来ともなった松江藩中老の塩見小兵衛をはじめ、500~1,000石程度の藩士が入れ替わり住んだと言われるこのお屋敷は、ほぼ完全なかたちで往時の姿を残しており、なかなか良い雰囲気。比較的規模も大きく見応えがありますが、若い頃に来た時よりも更に魅力が増したように感じるのは、改修工事の成果か、あるいは長年の武家屋敷めぐりで多少は見る目が肥えてきたのか。ようやくの緊急事態宣言解除で武家屋敷を訪ねるのも久しぶり。心が躍るようなひとときでした。
(2021年11月訪問)
松江城の堀端に構える長屋門。長屋の左側は厩、右側は中間部屋。
主屋の正面部分。式台玄関(左)と内玄関(右)。なるべく標識のようなものは置かないほうが、景観としては良い気がします。
玄関で平伏して迎えてくれたこの侍(人形)は、以前はお座敷にいたと思います。
玄関左手にある座敷。
座敷内部。客間であり優美さを感じるお部屋です。
玄関の反対側になる建物の奥は私生活の空間。右手から家族部屋、当主居間、奥方居間、茶室、仏間と続きます。
当主居間。『松江市史』別編1によると、この屋敷の最後の当主は氏家氏。知行550石で番頭格だったそうです。
玄関の右手に位置する台所。壁に挟まるようなカメが印象的です。
台所にある木の襖の奥は味噌部屋。巨大なカメに味噌を貯蔵していたそうです。
門長屋の中間部屋。