【居住者】石川宗内(17俵2人扶持)
【所在地】群馬県館林市城町2-3
【文化財指定】館林市指定重要文化財
【関連サイト】http://www.webgunma.com/1048/
駅にあった「まちなか散策ガイド」に従って、前回の伊王野邸から散策コースをさらに先に進むと、作家の田山花袋が幼い頃に住んだ家が残っています。『館林の武家屋敷』(館林市)によると、幕末には館林藩士石川家の屋敷で、田山家は明治12年(1879)に引っ越してきたようです。ちなみに田山家も代々秋元家に仕えた家で、家禄は石川家と同じ17俵2人扶持でした。
建物は玄関正面に三畳間と台所、左手に八畳間が2つ、右手に四畳間が1つと、こじんまりしたものです。花袋の父鋿十郎は、維新後に上京して警視庁の邏卒となり、西南戦争で戦死。田山家が出て行った後も、この武家屋敷は今日まで残り、花袋は小説『ふる郷』で「なつかしきこの家」と書き綴っています。
(2017年9月訪問)
玄関部分。玄関右手にある四畳間は、田山花袋の勉強部屋だったそうです。
やや狭い玄関の奥は台所。
はす向かいにある旧藩主秋元家別邸。明治末から大正初期頃の建築と見られています。