六十余州 武家屋敷紀行

~毎月第3土曜日更新~

vol.56 【遠江国 代官屋敷】黒田邸

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【居住者】黒田源五郎(旗本本多家代官)

【所在地】静岡県菊川市下平川6225

文化財指定】国指定重要文化財

【関連サイト】http://www.city.kikugawa.shizuoka.jp/shakaikyouiku/kurodake_2.html

 

 前回の掛川のお隣り菊川駅からバスで約20分、黒田家代官屋敷を訪ねました。バス停から少し歩いて、まず見えてきたのは敷地を囲む堀。領主の居館を思わせるような威厳を感じます。18世紀中頃の建築とされる長屋門も規模の大きなもので、貫禄があります。現在もご子孫が住んでおられますが、母家の玄関前まで見学することができました。

 黒田家は16世紀中頃から当地にある旧家で、江戸時代には旗本本多家の代官職を務めており、知行地4千石のうち2千石程度を管理していたようです。いわゆる豪農であったと思われますが、幕末の当主源五郎義彰は弓術に長け、300人を超える門弟を集めたそうで、武士の流れをくむ家筋としての自負があったのではないでしょうか。資料館を併設していて、ゆかりの品々が展示されており、スタッフの方の説明も興味深く、今回の旅の良い締めくくりになりました。

(2017年4月訪問)

 

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 長屋門。桁行は20メートルほどにも及びます。

 

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 長屋門の裏側。従者のための「男部屋」などがあります。

 

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安政の大地震(1855)の後に再建されたとされる母家。以前は玄関内部も立ち入ることができたそうですが、ご子孫の生活空間でもあるため、現在は外観のみ見学できます。