【居住者】坂本金三郎(馬廻組/150石)
【所在地】福岡県久留米市京町224-1
【文化財指定】久留米市指定有形文化財
【関連サイト】https://www.city.kurume.fukuoka.jp/1080kankou/2015bunkazai/3040hanjirou/2012-0131-1103-551.html
洋画家坂本繁二郎の生家であるこのお屋敷は、久留米に残る唯一の武家屋敷。6年前に解体・復元工事が行われ一般公開されていたことを知って、福岡旅行の折り、十数年ぶりに久留米を訪れました。久留米藩の時代と同位置の屋敷地は、JR久留米駅のすぐそば。アクセスの良さは奇跡的です。
予定がタイトで、少し覗いていく程度に考えていたのですが、武家屋敷の雰囲気がよく残っていて部屋数も多く、思っていた以上に見応えがあり、スタッフの方にも親切に案内していただいたので、予定を変更して長居してしまいました。
坂本家は田中吉政の重臣(久留米城代)の家筋で、田中家断絶後、代わって久留米藩主となった有馬家に仕官。幕末の当主金三郎は、幕府の海軍操練所で勝海舟の指導を受けています。金三郎は4歳の繁二郎を残し若くして亡くなりますが、西洋文化の識見は、近代洋画の巨匠となる息子にしっかり受け継がれたようです。
(2018年3月訪問)
右手が表玄関(復元)ですが、左手の内玄関が見学者の入口になります。
表玄関の間に続く表座敷。来客用の部屋であったようです。
入口の内玄関の間から続く廊下。趣を感じます。
座敷(奥)と次の間(手前)は襖が取り払われて広々とした感じ。雛壇は現在の御子孫が提供されたとのことです。
茶室
厠
展示されていた幕末の当主坂本金三郎(右)の写真。長男麟太郎(繁二郎の兄)の名は、師である勝海舟(麟太郎)にあやかったのだそうです。